コンビニやスーパーには、「タンパク質20g!」「高タンパク・低糖質!」など、からだに良さそうな言葉が書かれたプロテインバーやプロテインドリンクがずらりと並んでいます。
でも、裏面表示まで目を通したことはあるでしょうか?今日は、そこに書かれている内容についてのお話です。
「高タンパク」なのに、からだに届く量は少ない?
2025年3月、Scientific Reports(Nature系列の科学誌)に興味深い研究が掲載されました。市販のプロテインバー4種類のDIAAS(消化性必須アミノ酸スコア)を実測したところ、最も高いスコアでもDIAAS 0.61。タンパク質の「質」としては、0.75以上が「良質」とされる基準から下回っていたというものです。
1,641種類のプロテインバーを調査したところ、81%が国の基準で「高タンパク」と分類できるタンパク質量を含んでいたものの、DIAASで測ると栄養学的な質は必ずしも高くないことが示されています。
「タンパク質20g配合!」と大きく書いてあっても、からだに届く量は同じとは限らない——けっこう衝撃的ではないですか。
裏面に並ぶ「タンパク質以外のもの」
DIAASの問題に加えて、もうひとつ見ておきたいのが「タンパク質以外に何が入っているか」です。
EWG(環境ワーキンググループ)の2024年の調査では、多くのプロテインバーに人工甘味料や糖アルコールをはじめとした大量の添加物が含まれていることが報告されています。
プロテイン商品によく含まれるもの
- 人工甘味料(スクラロース・アセスルファムKなど)
腸内細菌への影響が報告されている
- 糖アルコール(マルチトール・ソルビトールなど)
お腹の張り・消化不良を起こしやすい
- 精製シード油(キャノーラ油・大豆油など)
加工度が高く、酸化リスクがある
- 保存料・乳化剤・安定剤
賞味期限や食感のために使われるが、腸内環境への影響が懸念される
2024年12月号のConsumer Reports(非営利の消費者組織コンシューマーズ・ユニオンが発行している月刊誌)のレビューでも、「低糖質」をうたいながら糖アルコールで甘みを出しているバーや、成分リストのトップに「フレーバーコーティング(実質的に砂糖と油脂)」が来ているバーの存在が指摘されています。
タンパク質を摂っているつもりが、腸にストレスを与える成分も一緒に摂っている——健康のために選んでいるはずのものが、からだへの負担になってしまっているかもしれません。
プロテイン商品選びで確認したいこと
プロテイン商品すべてが悪いという話ではありません。選び方次第で、からだのためになるものは確実にあります。
- 裏面表示を確認する習慣をつける。成分表示がシンプルなものを選ぶ
- 「タンパク質○g」の数字だけでなく、タンパク源(ホエイ、大豆、えんどう豆など)を見る
- 人工甘味料・糖アルコール・保存料が上位に来ていないかをチェックする
- 「高タンパク」と「からだに届く質の高いタンパク」は別物だと知っておく
「パッケージの表で選ぶ」から「裏面で選ぶ」に変えるだけで、からだへの影響はかなり変わります。タンパク質は毎日摂るものだからこそ、その質と「一緒に入ってくるもの」まで含めて考えることが大切です。