突然ですが、「/0(スラッシュゼロ)」という言葉を聞いたことはありますか。
最近知った方も多いかもしれません。この言葉、知っておくと食品の選び方がちょっと変わる、なかなか便利な「ものさし」なんです。
「/」の後に何が書いてあるか
食品のパッケージを裏返すと「原材料名」という欄がありますよね。ここに、その食品に使われている原材料が重量順に記載されています。
実はこの欄には法的なルールがあります。原材料と食品添加物の間を「/(スラッシュ)」で区切って表示することが、食品表示法で定められているんです(改行や別欄で区分する方法もあります)。
つまり、「/」の前にあるのが原材料。「/」の後にあるのが食品添加物です。
原材料名の読み方
例:小麦粉、砂糖、植物油脂、卵、バター / 膨張剤、乳化剤、香料、着色料
- 「/」の前…原材料(食品そのもの)
- 「/」の後…食品添加物
「/0(スラッシュゼロ)」とは、この「/」の後に何も書かれていない状態のことです。つまり、食品添加物を使用していないことを意味します。ユーハイムが自社のお菓子作りにおいてこの概念を打ち出し、石井食品との「/0ラボ」という取り組みも進んでいます。
とてもシンプルな見分け方ですよね。今度お菓子を買うとき、裏面をひっくり返して「/」があるかないかだけ見てみてください。それだけで、今まで見えなかったものが見えてきます。
添加物は「危険」ではない。でも知っておきたいこと
ここで大事なことをお伝えしておきます。食品添加物は、安全性が確認されたうえで使用が許可されているものです。「添加物=危険」ではありません。
ただし、「長期にわたって毎日摂り続けたときにからだにどう影響するか」については、近年の研究でわかってきたことがあります。
2025年にFASEB Journal(アメリカ実験生物学会連合の科学誌)に掲載されたレビューでは、人工着色料・人工甘味料・乳化剤・保存料(抗菌性防腐剤)が腸内の恒常性を乱し、腸の炎症に影響を与える可能性があることが報告されています。
またシカゴ大学の2024年の研究では、食品中の有害菌を殺すために使われる一般的な保存料が、腸内の有益な菌にも影響を与え、腸内細菌のバランスを崩す可能性があることが示されています。
保存料の仕事は「菌を抑える」こと。食品の安全を守るために大切な役割を果たしている一方で、腸の中にいる100兆個以上の菌にもその作用が及ぶ可能性がある——これは知っておいて損のない情報です。
「知ったうえで選ぶ」という姿勢
添加物を完全に避ける生活は、正直なところ現実的ではありません。加工食品は私たちの生活に深く組み込まれていますし、添加物のおかげで食品の安全性や利便性が保たれている面もあります。
ただ、「毎日食べるもの」だけでも少し意識を変えてみることはできます。
- 裏面の「原材料名」欄を見て、「/」の後にどれくらい添加物が並んでいるか確認する
- 「/0」——つまり添加物が入っていない食品があることを知っておく
- 「添加物を全部避ける」ではなく「毎日のおやつだけでもシンプルな材料のものに変えてみる」
知らないうちに選ぶのと、知ったうえで選ぶのでは、同じ食品でも意味が変わってきます。「/0」は、その判断材料のひとつとして、とてもわかりやすいサインです。
ちなみに、Hug & TreatのProco(プロコ)もHal-cru(ハルクル)もスラッシュゼロです。裏面を見ていただくと、シンプルに素材の名前が並んでいます。これは偶然ではなく、設計段階から「添加物がなくても成立するもの」を目指した結果です。