ストレスが溜まったとき、人は何をするか。
甘いものを食べる。お酒を飲む。深夜までスマホをスクロールする。衝動買いをする。——心当たり、ありますよね。私もめちゃくちゃあります(笑)。
これは意志が弱いからではなくて、からだの仕組みです。ストレスでコルチゾールが上がると、脳の報酬系が過敏になり、短期的な快楽をより強く求めるようになる。甘いものでドーパミンを出して一時的に気分を上げる。お酒で緊張をほぐす。これは脳にとって合理的な「応急処置」なんです。
でも翌朝、からだはどうなっているか。血糖値の乱高下で眠りが浅くなり、朝からだるい。お酒の利尿作用で脱水して頭がぼんやり。腸内環境にも負担がかかっている。結果、ストレスへの耐性がさらに下がって、また短期的な快楽に手が伸びる——。なかなかの悪循環です。
「自分を大切にする行動」が、ストレスを和らげる
ここで面白い話があります。
セルフケアの研究では、「自分を大切にする行動」自体が、セロトニン・ドーパミン・オキシトシンといった「心地よさ」に関わる神経伝達物質の産生を促すとされています。
入浴する。質のいいおやつを選ぶ。からだを休める時間を意識的に作る——こうした行為そのものが、ストレスホルモンを下げて幸福感に関わるホルモンを上げる可能性があるということです。リラクゼーション活動がコルチゾールを低下させセロトニンを増加させることは、複数の臨床研究で確認されています。
つまり、以下のように「気持ちよさ」を求める行為でも、その先の結果が違ってきます。
短期的な快楽(甘いもの・お酒・夜更かし)
一時的にドーパミンが増加
↓
からだが消耗
↓
ストレス耐性が低下
↓
からだで起こるスパイラルが悪化
自分を大切にする行動(入浴・質のいい食事・睡眠の準備)
セロトニン・オキシトシンが増加
↓
からだが回復
↓
ストレス耐性が向上
↓
からだで起こるスパイラルが改善
ストレスの「結果」として短期的な快楽に向かうのではなく、ストレスの「手前」で自分を大切にする行動を選べたら——その行動自体がストレスを和らげてくれる。やっていることは似ているようで、からだの中で起きていることは正反対です。
だから「日常の習慣」なんです
ストレスは毎日のことです。だから対策も毎日のことでなければ続きません。
世の中には素晴らしいストレス対策がたくさんあります。旅行に行く。高級スパに行く。ジムでハードに汗を流す。どれも効果的です。でも、毎日は続けられない。
サプリメントや栄養ドリンクで「足りないものを補う」アプローチもあります。即効性はある。でも「からだの土台」を整えているかというと、それはまた別の話です。
Hug & Treatがおやつと入浴剤を作っている理由は、ここにあります。おやつは毎日食べるもの。入浴は毎日(あるいは週に数回)するもの。どちらも「すでにある日常の習慣」です。新しい行動を追加するのではなく、すでにやっていることの「質」を変える。だから無理なく続けられる。
おやつの質を変えれば腸内環境に働きかけられる。入浴の質を変えればからだのリセットにつながりやすくなる。日常の習慣の中に「自分を大切にする時間」を組み込むことが、ストレスが健康に影響を与える前にできる、いちばん現実的で持続可能な方法だと考えています。
「ストレスが溜まったから甘いものを食べる」のと、「今日も自分のために質のいいおやつを選ぶ」のは、やっていることは似ています。でもからだの中で起きていることは真逆。その小さな違いの積み重ねが、1ヶ月後、1年後のあなたのコンディションを変えていきます。
特別な日に特別なケアをするのではなく、
毎日の習慣の中に「自分を大切にする時間」を組み込むこと。
それが、ストレス社会を生きる私たちにとって、
いちばん現実的で、いちばん持続可能な方法だと思っています。