ちょっと質問です。最近「100%の自分だ!」と思えた日、いつでしたでしょうか?
……思い出せない方、ご安心ください。今の日本に仲間はたくさんいます。
「なんとかなっている」という名の沼
病気ではない。病院に行くほどでもない。でも体調が万全かと聞かれると「うーん……まあまあ?」となる。
朝起きた瞬間からだるい。午後は集中力が行方不明。夕食後はソファと一体化。休日は「寝て回復」がメインイベント。
でも「なんとかなっている」から、特に何もしない。
これ、沼です。ずぶずぶ沈んでいるのに沈むスピードがゆっくりだから気づかないタイプの沼(笑)。
この沼、実はめちゃくちゃ高くつく
面白いデータがあります。この「出勤はしてるけど本調子ではない状態」、医療や経営の世界では「プレゼンティーズム」と呼ばれていて、けっこう真剣に研究されています。
厚生労働省のデータによると、企業が従業員の健康に関連して負担しているコストのうち、このプレゼンティーズムが占める割合はなんと約77.9%。欠勤による損失(4.4%)や医療費(15.7%)をはるかに超えています。
つまり「休むほどではないけど本調子ではない」が、いちばんコストがかかっているんです。一人あたり年間約50〜70万円の生産性損失という試算もあります。
「いやいや、それは企業の話でしょ」と思いますよね。でもちょっと言い換えてみてください。「あなたの人生の時間が、本来のパフォーマンスを発揮できないまま過ぎている」。……ぐっときませんか。
私たちが気づかずに手放しているもの
では具体的に何を失っているのか。ちょっとリストにしてみます。心当たりがあるものを数えてみてください。
- 週末が「楽しむ時間」ではなく「回復する時間」になりがち
- 子どもや家族と過ごすとき「全力で楽しむ体力」が残っていない
- 仕事で「今日はいける!」と感じる日が減っている
- 新しいことを始めたい気持ちはあるのに、気力が追いつかない
- 「やりたいこと」より「やらなきゃいけないこと」で一日の多くが埋まっている
3つ以上あった方。おめでとうございます(?)。沼の住人票が交付されます(笑)。
冗談はさておき、ひとつひとつは「まあ、そんなもんでしょ」で流せるものばかりですよね。でもこれが積み重なったとき、それは「人生の質」そのものが静かに下がっているということだと思うんです。
病気になっていないから大丈夫、ではない。大きな支障はないから大丈夫、でもない。100%で過ごせていたはずの時間が70%や80%のまま流れている。その差に気づけるかどうかが、これからを変えるポイントだと感じています。
沼から上がる最初の一歩
大きなことを変える必要はありません。沼から一気にジャンプしなくていい。まず片足を上げるところから。
今日のおやつを、少しだけ質のいいものに変えてみる。今夜、スマホを置く時間を10分だけ早くする。添加物の多い食品や調味料を買い替える。今週どこかで、シャワーではなく湯船にちゃんと浸かる…etc.
こういう「自分のからだを大切に扱う」小さな選択の積み重ねが、毎日のコンディションを少しずつ変えていきます。そしてそれは、5年後、10年後の自分の豊かさにもつながっていく。
100%の自分を取り戻すのは、
まず「100%ではない」と気づくところから。
その気づきを持てた時点で、もう半分上がっています。